はてなへの苦言
長すぎるので2回に分けました。前回の記事のつづきなので当記事だけ読むと意味が通じにくくなってます。
その後の経緯
ただ、初めからこのようにメールで要望を出さないとZohoでUPできないなら、とっととはてなグラフを使っていたので「ブログパーツが対応された当時とはコードが変わっている」のなら私より先に当然はてなが気付いて対応しているべきだし、Zohoもはてなに連絡するべきだ。
更に、私のように対応済みと記事に書かれているから導入を試したのにも関わらず、無駄足に終わるはてなユーザーが再対応が済むまで今後も出続けるかも知れない。いや既に出ていたが、私のように問い合わせをせず諦めただけかも知れない。そこでちょっと上記回答だけでは不十分だと思い下記メールを出した。
以下私の返信メールの転載
早速の対応ありがとうございます。
そうですか、コード変更で利用不可だったのですね。
基本的に〇〇様の処置で満足なのですが、疑問が2つほどあります。1.修正にどの程度かかるのでしょうか?
現在貼り付けたい表は出来上がっておりますが、はてなに貼れるようになるまで時間がかかるようでしたら他のブログで公開しようと思います。2.修正に時間がかかるようでしたら、私が参考にしたzoho seet 対応済みの記事や
対応済みブログパーツ欄にzohoが表示された状態では問題があるのではないですか?
対応していないパーツを載せている事になってしまいますから。会社的にも利用ユーザー的にも誤解の元となります。以上引き続きお手数をおかけしますが返信よろしくお願いいたします。
binnbo
と言うメールを出したら、更に返信が来た。
はてなからの再返信
binnbo 様
こんにちは。はてなスタッフの○○と申します。
いつもはてなをご利用いただきありがとうございます。> 1.修正にどの程度かかるのでしょうか?
不具合修正の目安については確実なお返事をできかねます。
大変申し訳ございませんが、ご容赦いただきますようお願い申し上げます。
スムーズに不具合を修正していけるよう開発体制の拡充を行って参ります。先ほど担当者に確認いたしましたところ、
現在、最終チェックを行っているとのですので、近日中には修正対応される予定です。
今しばらくお待ちいただけますでしょうか。
> 2.修正に時間がかかるようでしたら、私が参考にしたzoho seet 対応済みの記事や
> 対応済みブログパーツ欄にzohoが表示された状態では問題があるのではないですか?ブログパーツはユーザー様のご要望を元に対応しておりますが、
提供元の貼り付けコードの変更により、貼り付けられなくなることがございます。そのような場合は修正対応させていただきますので、
大変お手数ですがお問い合わせ等でお知らせいただけますでしょうか。
修正対応はできる限り迅速に行って参りますので、
ご了承いただけましたら幸いでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
おおむね好印象なのだが「そのような場合は修正対応させていただきますので、
大変お手数ですがお問い合わせ等でお知らせいただけますでしょうか。」の箇所がどう見ても問題である。
上記「対応済み」の記事はそのままだし、ブログパーツも表示されっぱなしでは虚偽表示?である。
百歩譲っても、「提供元の貼り付けコードの変更により、貼り付けられなくなることがありその場合は問い合わせてくれ」の表記は私の記憶では記事に一言も添えられていなかった。これではユーザーが詐欺に遭うに等しい。
はてなへの苦言
私は基本強いもの。企業などに厳しいので、このような小さな問題でも、はてなの会社としての信用に関わると思っている。
なので対応が遅れたらタダじゃ置かないと思っていたのだが、どうやらそれは徒労だったようだ。
問い合わせへの返答も早いし、対応もスムーズ、担当者の教育は行き届いている感じがする。
だが対策への現場への責任や権限の範囲に問題があるようだ。ユーザーからの問い合わせに対して、はてなの現サイト内の修正も視野に入れた対応が必要なのは私のケースだけではないはずだが、ここでの対応としては「改善されるまではZoho対応済みの表示のまま、出来ないユーザーを放置」となった。
対応してくれた方としては精一杯のことをしてくれたと思うが、その上の経営陣、はてなのエンドユーザー対応部署の位置づけ、優先順位に問題があることは良く分かった。「会社は消費者の為にある」企業は全てこの基本を忘れる所から可笑しくなるのだ。
●全米顧客満足度No1の航空会社サウスウエスト
今はどうだか知らないが古い話では社員第一、顧客第二主義―サウスウエスト航空の奇跡のように、サービス業が社員を第一に考える=当然社員は現場に最も多い=現場主義とも言え、徹底して現場に権限を委譲し窓口の一人一人の社員が、様々な顧客の要望に対し決め細やかで最善の対処を行えるよう「無駄に現場を制御する」ことをしないよう配慮していた。多分現場からの声もしっかりと上に吸い上げられていく形が出来ており、時代と共に刻々と変化する顧客の要望にも柔軟に対応していることだろう。
●東京ディズニーランド(TDL)の清掃員教育マニュアル
聞いた話だが東京ディズニーランド(TDL)の清掃員教育マニュアルの話も面白い。あのサービスの行き届いたTDLだからマニュアルも相当なものだろうと思いきやたった一言「赤子を撫でるように。」と書かれているだけ。これも「無駄に現場を制御する」ことをしない見本である。やれ「姿勢がどうの、音を立てるな、ゴミがあればすぐ拾え。」と書くのではなく、清掃する様を目にする顧客が、まさに赤ちゃんを扱うように優しくゴミを拾う清掃員の姿こそが、「あのTDLの清掃員に最も相応しい」と私は何とも納得した。「社員教育とは分厚いマニュアルと徹底した統率による現場への責任軽減にある」と考える頭のデッカチな方々はどうしても教育を行き届かせることを第一にしすぎる。人間誰もが持つ(であろう)赤ちゃんへの理由なき愛情を胸に業務に望めるよう、自分が単なる1清掃員ではなく、所作を通して顧客に夢を売るマスコットと同じ存在と、気付かせ導くのがここでの教育なのである。
●マクドナルドのマニュアル
例えば、マクドナルドで産気づいた女性客が店員に「救急車を呼んでくれ」と頼んだら教育の行き届いた店員は「お客様のために社内の電話回線は使用してはいけないことになっております」と答えたと言う。行き届いた教育とは、言うなれば盲導犬育成で最も難しいとされる「賢い不服従」までマスターさせる教育のことである。基本的な社員教育に自信があるからこそ、現場に権限を委譲でき、それが顧客の「見えない満足度」も含め企業の価値を高めるのである。
この辺は緒方さんが就任したJICAも現場主義を打ち出しており個人的には注目なのだが、基本どんなサービス業にも必要な理念である。
●すき屋での実体験
先日すき屋に初めて入ったのだが、たまたま出てきた牛丼の飯が生焼け(芯が残る米)だった。だが周りの客も黙々と同じ飯を食っているし、「もしかしてすき屋の飯はこれが標準なのか?」と真剣に悩んだ(笑)。
そのまま、まずい飯を食べたのだが、やはり余りの固さにどうしてもこれはおかしいと思い、連れの飯も食わせてもらった所やはり同じように生焼けである。
店員に「すき屋はこの飯がいつも標準なのか」と聞くと、
「少々お待ち下さい」と言い奥に引っ込み、
少し間を置いて「お客様の注文どおり牛丼並みはそちらです」と返してきた。
・・・・・話が通じていないのである。
「そうではなく米が生焼けで固いので味見してみてくれ」と言うと
再び「少々お待ち下さい」と店奥に行き、何やら店長と話して戻ってきた店員は
「お代は結構です」と返答してきた。
要は自分の店の唯一の商品である食べ物を客が促しているのにも拘らず味見せず、商品の最終状態の確認を放棄し上で、私を金が惜しくてクレームを付けている客としてあしらおうとしたのだ。私が食べ物屋をやるのであれば出来ることなら自分で食って納得したものを元に戻して客に食わせたい(客からしたら死ぬほど気持ち悪くて絶対嫌だけど(苦笑))。
作った品を先に自分で試せないリスクは食べ物屋の永遠の課題である。これが出来さえすれば食の不祥事やら事故の大半は防げてしまう。
その前に
1.生焼けの米が標準仕様ではない(これは後で考えれば当たり前だが)なら、なぜそれを気が付かずに客に出しているのか(ほとんどの確率で気付いた上で無視して出している)
2.気が付いた時点で少なくとも全客への払い戻しを「すき屋のブランド維持の為」行わなければならない。
3.更に代わりの米が無いなら新たに準備できるまで新規の注文は受けず、営業を停止するべきである
4.その後生焼けが起きない米の炊き方をその店舗とすき屋全体で工夫する
ここまでは誰が考えても必須。それ以外の道はない定石である。私への代金など上記4つに比べたらどうでも良い話である。だがその店の店長は、全ての処置を行わず通常営業を続けていた。その後近所にすき屋がオープンしたが、私は一度も店を自分から利用しないし、人にも会うたびにこの話をしている。初見でこのような体験に当たるとなると他にも同様のケースが起きていることは“1つの事故の前にはそれを防止できた100のヒントが隠されている”という有名な言葉の通りである。すき屋は所詮その程度の企業なのだ。そして私のこの記事は、はてなにとって100のヒントの一つかも知れない。
●一消費者が社員教育を測る方法
そしてそれを一消費者が測る方法は、「自分の対応した人がどれだけの権限を持っているか」からある程度推測できる。
今回のはてなは「教育」は行き届いているようだが、「権限の委譲」と「フィードバック」に関しては多分0点。
対応者ですら、今回の修繕を一旦ネット上に対応要望としてアップし、あくまで一般ユーザーと同レベルの過程を踏まされている所から、エンドユーザーと同様の権限しか持ち合わせていないことが明らかである。今回はたまたまはてな自らが「対応済み」とうたっているサービスであるから対応が早かっただけとも言える。
もっと広く、ユーザーの声と直に接する現場を活用する姿勢があれば、例えば資生堂、機能強化したお客さま対応システム「新ボイスネットC」を導入(PDF)のような動きが社内から自然に出て、問い合わせ担当者にも浸透しているはずである。多分はてなは放って置いたら永遠に出てこないと思う。
その発想、着眼点が社に無いだろう。
●今回の理想的な対応
今回の理想的な対応は、例え短い期間でも誤解し時間を無駄にするユーザーが居る可能性がある以上、Zoho再対応が終わるまで上記の記事と対応ブログパーツページにその旨を記載しなければならなかった。そしてそれを現場の問い合わせ担当者が行えなかったのは、はてなが現場にサイト改変を含めた対応力を持たせず、ユーザーの声を軽視しているからである。一義的に考えれば現場担当者がおふざけではてなのトップページを改変したらそれこそ大問題である。だがそのリスクを内封してでも顧客へ真摯であろとし、現場を大切にする姿勢があるかが問われているのだ。
●まとめ
しかし、それでもはてなは他のネット企業に比べユーザーの要望を聞こうとする姿勢は高い(と私は印象を受けている)のであるから、これは残念な話だ。
再度言うが私は企業に厳しい。それは企業も消費者が育てるものだと考えているからだ。私が死んでも、利用した多くの企業は以後も残るのである。その意味で「明日の地球のために」出来ることはエコだけではない。顧客に磨かれたサービス会社こそが世界市場で戦える実力を持てるのである。ひいてはそれが日本の外貨獲得にも繋がり、国民の賃金向上にも関係しているのである(私はそんな小さなことどうでも良いが(笑))。そんな私からすればこうして苦言を呈するにも値しないダメ会社(育てるに値しない)が圧倒的に多いのが実情だ。
よく「企業にとって実はクレーマーは大切な存在」と言われるが、はてなにはある程度の好感を持つからこそこうしてはてなダイヤリーに書いているのである。いわば愛情あればこその批判と受け取って頂きたい。
また広く見ればこの記事がはてな内に有る事が、はてなの器の大きさをある程度表しているともいえる(まだUP仕立てなので今の所だが(笑))。
はてなの企業としての問題はあると思うが、とにかくこの場を借りて精一杯の対応をして頂いた○○様には感謝を述べておきたいと思う。