バルバロッサプレイレポート


バルバロッサはすごろくやさんのブログ高円寺0分でもこちらの記事で綺麗に紹介してくれています。写真もそちらより転用させて頂きました(無許可なので問題があれば連絡下さい)。今日は久しぶりに3人でプレイしたので感想を少々記しておきます。メンバーのプレイ経験は4回程度が2名、1名は初プレイです。

●バルバロッサ質問の仕方

回答側の選択肢は4つ。

1.「はい
2.「いいえ
3.「正確に答えられない
4.「そうかもしれない」OR「そういうものもある

回答者は上記以外の回答手段は選べず、質問者は「いいえ」と答えられた時点で質問は終了するため、回答者に「いいえ」を言わせない質問構成が必要となる。

定番質問パターン

・これは日本国内にありますか?
・これは主に一般家庭にあるものですね
・主に室内(屋外)にあるものですね
・主な材質は木よりも硬いですね。
・生物ですね。
・動物(植物)ですね
・加工品ですね
・主に食用とされていますね。

●困った事例1 レンゲの話

今日のやり取りで困ったものはAさんが「レンゲ」を作成しており、私が「これの材質は鉄ではありませんね」と質問したら「いいえ」と回答されました。

またCさんの「引き出し」に、「これは大人の人よりも小さいサイズのものですね」と聞いたら「いいえ」と答えられました(笑)。
いずれも正確を期すのであれば、「そういうものもある」が正回答であり、「いいえ」と断定できるほど一般的な傾向(レンゲなら陶器、引き出しなら成人よりも小さい)から遠いものでありませんでした。

インストしたのは私なので、まず教え方に問題があるのかもしれませんが、プレイヤーの当然の心理として「相手の手番を終わらせたい」という欲求が働く為、回答者は出来るだけ「いいえ」と答えたくなる傾向があります。
しかし一旦誤まった回答が出回った場合、その後のポイント獲得(順位)に大きなズレが出てしまう可能性もあり、ゲームの成立を危うくしかねない重要な事柄です。

対処的な方法としては、「誤回答が判明次第回答者にペナルティーを課す」というものですがこれで誤回答自体が減るとは思えません。

この傾向の元となっているのは「いいえ」と答えると質問が終了するというルール設定が質問内容を複雑にし真意を判別し難くしてしまっている所が有ります。

レンゲに対し「これの材質は鉄ではありませんね?」と聞かれた時、

1.「鉄製のレンゲもある」=「いいえ
2.「鉱物資源(ステンレス)を主原料としたレンゲはあるが「」とは言い切れない」=「そういうものもある
3.「主なレンゲの材質は鉄ではない」=「はい

と回答者の判断により答えが多種多様に分かれてしまい、ニュアンスをどこまで汲み取るかの各プレイヤーのルール統一が非常に困難です(笑)。

●困った事例2 ダンゴムシの話

今回のプレイではAさんが「ダンゴムシ」を作成していましたが、私が「これは昆虫類ですね」と質問した所「いいえ」と回答されました。これ自体はこの回答で正解なのですが、私の虫への知識が足りないので素直に「これは虫ですね?」と質問すればニュアンスを汲み取ってもらえ問題は無かったと思います。そうなってくると極端な話「これは節足動物門に分類されますね?」質問しなければなりません(笑)。私なら「せっそくどうぶつもんですね?」と言われても何のことだか分からないので「正確に答えられない」と回答せざるを得ません。質問者からしたら本来は「はい」ですので納得がいかないという事もあります。このように回答者の性格やボキャブラリーなどを考慮した質問構成を意識したテーラーメイドな対応を求められる点は個人的にはアリではないかと思います。
ただ勘違いによる明らかな誤回答をどうするかと言う問題は付きまとう気はします。

バルバロッサはテンポが重要なタイプ(ダレやすい)なので回答者が熟考する展開は誰も臨まないと思われます。その分どうしても誤回答は出てしまいます。

●困った事例3 地下鉄の話

また私が作成した「地下鉄」に対しAさんは「これは動くものですね?」と質問されました。
これも厳密に回答しようと思うと地下鉄自体は動かない(対象物が自由意志により活動しない)とも言えますし(笑)、
一般的な地下鉄へのイメージとして「動くもの(乗り物)」という意識もあります。

ゲーム中ではAさんはバルバロッサ初回と言うこともあり分かりやすく「はい」と回答しましたが
このように回答者のさじ加減解釈次第で、互いに「そこは普通『はい』だろ」という展開が何度かありました。
この点がバルバロッサの醍醐味と思う人も居るでしょうし、未完成で遊びにくいと思う人も居るでしょう。

面子にもよりますが、このように複雑なアプローチでプレイするのであれば回答の際のルールを設ける必要があると思います。

●負けないコツ

これを見てしまうと面白くなくなってしまう人もいるかと思いますのでご注意下さい。

他の人より早く当てるコツ
初印象で「これは○○だろ」とイメージが持てない作品は質問してもほとんど効果がありません。まずは頭文字を教えてもらうのが得策です。

他の人に当てられないコツ
説明書にもありますが真っ先に当てられてしまう正確な作りだと、却って失点となってしまいます。
手法として「ワザと汚く作る」というのが一般的ですが、
粘土細工が楽しいというプレイヤーも居ますのでそう言った方は
ネーミングの方を工夫する方法もあります。
例えば今回「ワニ」を作ったプレイヤーが居ましたが、初印象はワニの口の部分で「洗濯バサミかな?」と思いました。しかし頭文字の「ワ」を明かした瞬間直ぐに判明し当てられてしまいました。
これは対象物の名前を「クロコダイル」としたり、いっそのこと「ラコステ」としておけば、形状をかなりリアルにワニに近づけても当たり難くなります。

・ネーミングのコツ
「頭文字」・「三文字目」・「終わりの文字」は判明する可能性がありますので、出来れば頭文字を聞いても対象を1つに絞れないものが良いです。
例えば上の「ワニ」は頭文字で瞬殺されましたが、「ダンゴムシ」はただの丸い粘土だったので「ダイズ」や「ダンゴ」などの可能性もあり、頭文字だけでは判明しません。
大体尋ねる方は頭文字から入るので、自分の作った作品が頭文字だけバレた時何か他のものに見えるようにカモフラージュした作りやネーミングにしておくのもアリです。

・楽しむコツ
もしメンバーが全員上のような工夫を駆使して来るようだと、ただ単に正解が判明する時間が延びるだけでゲーム性が極端に失われてしまいます。その場合は正解したときの失点得点バランスをプラス方向にずらす(例えば初正解以後をプラス点、5個目の正解以後をマイナス点)などの調整があると良いかも知れません。


お断り:この話を読まれた読者の方は「バルバロッサは対象年齢の高い複雑なゲーム」と思われてしまうかもしれませんが、このような運営?もできる奥深いゲームという所であり、堅苦しい事を言わず子供からお年寄りまで家族みんなで楽しめる良作であることは間違いありません。メンバーの年齢が高かったりゲーマー同士の場合はこのような厳密な運用でパーティーゲームから緻密な戦略ゲーム?として変容させることが出来ます。