ハイスクールエレクションレビュー


今日からいきなり始まった場違いなゲームレビューシリーズ


本日は初プレイだが流れに乗って、途中他ゲームを挟み2回プレイした。一度目は5人。2回目は4人でのプレイ。立候補者の能力回数制限2回(ルールでは1回)。イベントカードを引いたプレイヤーが終了後更にプレイカードを引くなどルール把握に不備があり、一度目はゲームバランスを掴む意味合いが強く、内容的には不完全燃焼だった。2回目プレイは団体票と一般票の扱いが初回プレイと一変し、序盤は皆一般票を溜め込みながら、プレイカードをバーストしない5枚ぎりぎりで保有し攻撃に対する守備と、討論会での討議力(プレイカード枚数で決定)を見越した静かな展開。団体カードも序盤で目立つのを恐れ皆出さない。

ちなみに、

  • 団体カードは特殊能力と大量得票力を持つ(カードによるが)が引き抜きと廃部(廃棄)に遭い易い。
  • 一般票カードは保有枚数の公表義務が無い為、一見シークレットで安定した固定票だが得票数が団体カードより悪くまた、山札ストックが無くなれば直接ランダムで引き抜かれる。

1回目の山札が無くなる前辺りから展開が動き始め、団体カードを補強するプレイヤーと、全て出払った一般票を今度は他プレイヤーから横取りするプレイヤーに分かれて熾烈な展開。終盤に差し掛かると、各プレイヤー、プレイカードを総動員して妨害工作ネガティブキャンペーン、あからさまな一般票の強奪など更に激戦となる。ただ誰が一位か分かり難いので攻撃対象が定まらず、自分以外を満遍なく妨害する他無く、効果のほどは疑問だった。ただ、目に見える団体票と内緒の一般票のバランスが巧みで、「誰がトップなのか分からないので最後まで楽しくプレイできる」と言う面はある。反面、実はビリなのにボコボコに叩かれる可能性もある。

この辺は現実の選挙でもそうであるように、他プレイヤーに対する印象やイメージが物を言う。選挙の「人気投票」としての側面を上手くゲーム内に組み込めている(とも解釈できる)細かなカードバランスや戦略は分からないが、他プレイヤーの記憶にマイナス印象残るプレーは控えた方がようだ。例えば討論会勝ち抜きは目立つ。また相手を強制的に休みにするカードなどへこませる攻撃は大体被害者から仕返しが来やすい。各プレイヤーの性格を読み、攻撃に晒されずこっそり力を蓄えるか強固なディフェンスを印象付け目立っても攻撃対象になりにくくするか、この辺の駆け引きがこのゲームの妙だろう。手配や他プレーヤーの様子を見て、この辺の大まかなイメージ戦略を組み立てて行くのが面白いだろうか。勿論ゲーム上有利だからといって貴方の性格上不向きな作戦を実行するより、適性のあるプレイスタイルで望む方が楽しめる。

プレイカードの枚数が行動力となり、これをいかに使いこなすかが勝敗を分ける。ランダム要素や逆転手段が多彩で、選択に対する対価が見え難いが全体のゲームバランスが良い。とても小手先で作られた、ちょっとしたゲーム(失礼)には思えず、中々どうしてゲーマー同士でもやり込み甲斐のある作り。

2回目の結果:私36,K49,J67,Y65


誰がトップか分からず終盤の盛り上がりがいまいちな時は、こんな追加ルールはどうだろうか。

  • 1.一度目の山札が無くなった際(ゲーム進行で言うと6合目程度)に各プレイヤーは保有する一般票カードを全てオープンにして、現在の獲得票数を公表する
  • 2.2回目の世論調査カードが出た場合、全ての一般票カードを公開。

見えない面白さを楽しむゲームデザインを壊してしまうが最近の選挙は当日前にかなり政局が判明しているので個人的にはこの位オープンにした方がアメリカ大統領選のように選挙そのものを楽しめて良い。この辺は面子や好みによって柔軟に楽しみたい。