トランスアメリカ拡張セット「難所」レビュー

トランスアメリカ自体を何度もプレイし飽きている面もあるが、拡張セットの導入で俄然ゲーマー向きな趣となり、我が家ではかなり好評だ。言ってしまえばただ自分専用の線路を敷設するだけなのだが、これが中々他プレイヤーのゲームクリアを痛快に妨害することが出来る。線路の主要箇所を見極め、タイミングを計り、的確に配置する醍醐味が全く0から生まれる変化は爽快だ。むしろ面白さから3本だけの追加線路では少ないと言う声も聞かれた。この追加セットにより「ただの鉄道ゲーム」から「アメリカの競争社会の無駄を練りこんだ奥行きのあるゲーマー向け?ゲーム」となった。これで700円程度は個人的には好評価だ。

ただ、ルールに不明点があり、上がりプレイヤーが出現後、ロスした線路数(マス数)カウントの際自分以外の色つき専用線路をどう計算するかが不明である。ルールの予想としては下記3つを適当にして置いたので好みで採用したい。問い合わせても勿論可



1.基本に忠実なルール

「自分以外の色の線路」はあくまで使用不可とし、且つそのマスは新たな線路敷設不可と見なす。

よって大概の場合、「自分以外の色の線路」箇所では、2本の線路敷設が必要となり+2ポイントの減点となる。さらに山や川などマップ上2本線の箇所ではそれ以上の減点も有りうる。ただこれをやると得点計算が複雑となりゲーム時間以外の手間が取られる。反面「自分以外の色の線路」で巧みに他プレイヤーを妨害する快感は最大である。ゲーム自体は失点数が増え早く終わる傾向となるが、ゲームデザインとしては元来そういったスピード感のある作りなのであながち悪い面ばかりではない。


2.簡単に拡張版を取り入れたルール

「自分以外の色の線路」は線路敷設されていない“空白”な場所とし、得点計算時には新たな線路を引く為の+1ポイント(難所では+2)のみ減点とする

これなら「自分以外の色の線路」1つに付き1or2減点のみで得点計算が比較的やりやすく、また「自分以外の色の線路」で巧みに他プレイヤーを妨害する快感も味わえる


3.計算しやすさを重視した従来ルール

「自分以外の色の線路」得点計算時には全て通常の黒い線路と全く同様に扱い、得点計算時の限定は従来通りのやり方とする。

この方法なら得点計算は最もスムーズであるがトップ以外のプレイヤーも「減点0」が存在する可能性がある。全て自前で完成させた上がりプレイヤーからすれば、自分だけが正当なルールで完成させた分、不公平感が生まれる。ただ元々のゲームバランスが手配や配置に運の要素が強い為、上がりプレイヤーは運に恵まれていることが多い。それを緩和する為の措置としては悪くないルール。ゲームが長期化しやすいが良く言えば長く楽しめ、遊び応えが増す。


ゲーム情報
トランスアメリカ ヨーロッパ 共用追加セット ダイアの乱れ

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